また来年

 冬になりました。畑は生と死が入り混じる季節です。

 

夏にあれだけ茂ったトマトの樹も、今は枯れ枝を残すばかり。

そんな中に収穫忘れのトマトが一つ、ポツンと色づいていました。

トマトはちゃんと、枯れる前にタネを残しています。

 

息をするように当たり前に、次の生命に繋いだトマトの

そこにある死は悲しみではないのでした。

 

「吸って吐いて、また明日。 生まれて死んで、また来年。」